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2024.12.17 シルクスクリーンの実験室

モケモケミックスの使い方

モケモケミックスは、好きな色のSURIMACCAインクをモケモケと毛羽立ったように膨らますことが出来る特殊なインクです。

ただのインクとも発泡インクとも違う、おもしろい仕上がりになりますよ!

そんなモケモケミックスの使い方をご紹介します。

製版時の注意点

モケモケミックスには膨らませるための粒子が入っているので、製版する場合は、目の粗い70メッシュを使用しましょう。70メッシュにクリーナーをかけて、さらにインクの通りをよくした70メッシュ(クリーナーあり)で印刷を行います。

モケモケミックスを使ってみる!

モケモケミックスは布・紙に対応しています。素材により、膨らみ具合や定着具合が異なりますので、はじめにテストプリントをすることをおすすめします。今回使用する図案はこちら。ご近所のすてきカフェ&雑貨「pen to ito」のすぐるくんが描いてくれた、マッチョ馬。馬の毛の感じをモケモケミックスで表現してみようと思います。

マッチョ馬、もともとpen to itoで売っていた陶器の置物です。がっしりとしたマッチョ感に惹かれて購入し、事務所の守り神になっています。そんなお気に入りのマッチョ馬を、イラストにしてくれました。こちらの柄は、ワークショップ利用もできますよ!

こちらが、元ネタのマッチョ馬。ごりっとマッチョですてきです!

(1) インクの準備をする

モケモケミックスは単体では使用できず、他のSURIMACCAインクと混ぜて使用します。

混ぜる割合は【2(SURIMACCAインク):1(モケモケミックス)】を推奨しています。

モケモケミックスの割合が多くなるとよく膨らみますが、定着が弱くなるのでご注意ください。また、モケモケミックス自体は半透明ですが、熱を加えると白く膨らむので、モケモケミックスをたくさん入れるとインクの色も白っぽくなります。

推奨混合割合は2:1ですが、上記注意事項を踏まえたうえで自分好みの割合で楽しんでくださいね!

混ざり方にムラがあると膨らみ方がまばらになるので、これでもか!というくらい混ぜましょう。

(2) プリントする

先ほど、2:1の割合で混ぜたインクを使用します。今回のインクは「パン」1色印刷です。
モケモケインクで多色プリントを刷る場合は、すべての版を刷りきってから、最後にまとめてアイロンをしましょう。

刷り方や刷り上がりは通常のSURIMACCAインクで刷った時と違いはありません。

(3) アイロンをあてる

最後にアイロンをあてます。

しっかり乾いた印刷面の上に、あて布(クッキングシートなど)をしてアイロンをします。

モケモケミックスの膨張開始温度は【120~135℃】、最大膨張温度は【175~185℃】です。最大膨張温度を超えると反対に縮んでしまうことがあります。

家庭用のアイロンの場合は【中~高】程度の熱を加えます。
※スチームは使用しないでください。

この時、圧をかけすぎると膨らみを押さえつけてしまうため。膨らみが弱くなってしまいます。ほどよく圧をかけてアイロンしましょう。

アイロンをかけるとこのように、毛羽だったように膨らみます。

左がアイロンを当てたモケモケ後、右がアイロンを当てていないモケモケ前です。モケモケミックスを混ぜることで白っぽくなるので、毛羽立ちと相まってやわらかい印象になりますね。

完成後の注意点・洗濯について

モケモケは摩擦に弱いので、必要以上に強くこするとモケモケが剥がれてしまう恐れがあります。

洗濯をされる際は、優しく手洗いしていただくことをおすすめいたしますが、洗濯機をご使用される場合は、裏返してネットにいれるなど印刷面に摩擦が少なくなるよう工夫してください。

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